「おはようございます」
控えめなノックの後、更衣室のドアが開けられた。
「ああ、愛ちゃん、おはよ」
おはよ。と言っても、すでに夕方。時刻は18時前だった。
わたしと彼女、城崎愛は共に、繁華街のレストランで働く学生アルバイトだ。
「昨日、大丈夫だった?」
「あ、はい」
「愛ちゃん、すごく酔ってたでしょ?」
「すみません……」
「ううん、別に吐いてたってわけじゃないし、
誰かに迷惑をかけてたってことも無かったからいいんだけどね」
わたしは、優しい声を意識して、さりげにフォローする。
「ほんとですか?」
「覚えてないの?」
「はい」
彼女は顔を赤らめて下を向いた。
昨日はバイトが終わった後、皆で飲みに行ったのだ。
そこで酔いつぶれるということは無かったものの、女の子らしい格好の彼女は、
うちのモテない男どもに、ちやほや囲まれ、いささか飲みすぎているように見えた。
「ほら、終電のある子もいるからそろそろ帰るぞー。って、
明石くんに引っ張られるようにして、みんな帰ったじゃない」
「はぁ」
「愛ちゃん、途中で見えなくなったから、はぐれたのかなぁ、
それとも地下鉄で帰ったのかなぁ、なんてみんなで心配してたんだけど。
ちゃんと帰ったんだよね? 大丈夫よね。今ここにいるわけだし」
「……」
彼女は完全にうつむいてしまった。
わたしは少し焦る。まずいことでも言ったかな。
「もしかして、昨日、帰ってないの?」
「はい、実は、気づいたら、もう朝で……」
「ええーっ!? 道端で?」
「いえ、ベッドの上でした」
彼女は慌てて首を振る。
「ベッドって……。まさか、ホテル?」
こくり。と無言で返事。
申し訳無さそうに頷かれてもなぁ。とわたしは思う。
「相手は、まさかうちの誰かじゃ……」
「ち、違いますっ! 知らない人でした」
「知らない人!?」
「自分でも信じられなくて」
「何やってんのよ、もう」
「すみません」
彼女の身体からへなへなと力が抜ける。
わたしは支えるようにして彼女をイスに座らせた。
「すみません、ってあたしの身体じゃないんだから、
あたしに謝ってもしょうがないじゃん。それより、愛ちゃん――」
「はい」
「たしか、処女って言ってなかったっけ?」
彼女の頬が再び赤く染まる。
「守ったの?」
「それが、覚えてないんです」
「はぁ!?」
「シーツに血とかは付いてなかったんですけど」
「うんうん」
わたしは身を乗り出す。
いつのまにか、彼女の話の内容に引き込まれていた。
違う。わたしに男っ気が無いからというわけでは断じてない。
「結局、ホテルを出たところで、その人ともお別れして……」
「名前とか連絡先は?」
「教えてないです。向こうのも……」
「ふむ」
良かったというか悪かったというか。
コメントに困る状況だ。
「でも、なんだかヒリヒリするというか、ちょっと鈍痛があるから、たぶん」
彼女はそう言って、自分の下腹部を押さえた。
やれやれ。わたしはため息をつく。
無防備な色気にも困ったものだ。
「愛ちゃん巨乳だもんね」
「そんな、普通です」
わたしは右手でおもむろに彼女の乳を揉む。
「あ」
「Eカップ」
「……正解です」
「だめよ、ほんと、お酒には気をつけなきゃ。これからどんどん薄着になってくるでしょ。
男目線で見たら、愛ちゃんなんて、おっぱいが歩いてるようなものなんだからね」
「はい、気をつけます」
「ふぅ」 わたしは息を吐く。
「昔の人はよく言ったものよね」
「なんですか?」
「『酒は飲んでも揉まれるな』
自分の身体は、自分で守らなきゃダメよ」
「……」
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う〜ん後輩で居たわ、こんな子。
もったいないよな〜初めてだったのに。
色っぽい子だったからねぇ。
で、聞き出した先輩って私(爆)
>『酒は飲んでも揉まれるな』
了解しました(−−ゝ
どきどきしました。
本文のオチはわかったけど、タイトルは「小言」のもじりでいいのかな。
こんばんは。
いつもありがとうございます☆
たしかに先輩、あきらかに嫉妬入ってる感じですよねぇ(笑)
舞さん>
こんばんは。
いつもおおきにです☆
ええ、今日は――
というか、今日もエロバックです(笑)
いつの時代もこういう子いますよねー。
だって、これも一応実話ベースですもんヾ(´▽`;)
つるさん>
こんばんは。
いつもありがとね☆
シモネタ全開でスンマセン(笑)
これは一発レッドものかなぁ?^^;
えーと。タイトルはそのままっすよ。
だって金言・格言の類ですよねー。
(どこがやねん)
レイバックさんは、やっぱり、こうでなくっちゃ。
オチ、くだらねぇ〜!
「Eカップ」
「……正解です」
って、クイズ女王?
こんばんは。
いつもおおきにです☆
やっぱこっち系ですよねぇ、僕は(笑)
はい、書かなくていい台詞をついつい書いちまいますヾ(´▽`;)
でもレスを見て、実話ベースと知り納得。だって、読みながら、会話の部分で息を詰めてましたもの。臨場感て大事だー。
てか、人の心理として、知りたくなる読みたくなる、そこをうまくくすぐった話だと思いました。最後マジメになった。
こんばんは。
まじっすか(笑)
そうそう○野っちっていう女の子がね、
そんな話をしてたんですよー。
僕が学生だったころの話です^^
それより、エイプリルネタが思いつかんです……orz
でも、あれですね。
先輩のいい間違えも、女性のみにだったら別にあってるような(笑)
先輩!あなたの過去に、なにがあったんですか!と言わんばかりの発言。嫉妬かな?
それに揉んだだけで、何カップが分かるなんて・・・・ 凄いよ、先輩
「酒は飲んでも揉まれるな」
了解です!
こんばんは。
いつもありがとうございます☆
まさに。女性にはぴったりと当てはまる警句ですよね(笑)
新大学生となる女子に贈る言葉です( ´艸`)
※未成年の飲酒はいけません
城名さん>
こんばんは。
お久しぶりです☆
お久しぶりなのに誠に相済みません……o( _ _ )o
(笑)
いったいこの先輩に何があったんでしょうねぇ。
僕はまぁ見た目でカップを当てますけどね。
上げ底もね。フフフ。
( ´艸`)
と思ったら、
レイバックさんは見ただけで当てるのか(爆)
謹んで「乳当てマイスター」の称号をレイバックさんに捧げます。
こんばんは。
いつもありがとうございます☆
おお。なんたる栄誉!
伊達にエロ戦線を潜り抜けてませんからねー。
なんつって、おっぱい星人ではないんですけどねーヾ(´▽`;)
さて、
そろそろ、だしてよォ〜
↑新作だよ、新作。エッチに考えてはいけません。
どもどもこんばんは(´ー`)
当てるぜーオレは。
オフ会開催の際は目線に注意してください(笑)
そろそろ書かなきゃだよねー
いやーボツ作は何個か書いたんだけどさー。
はい、忘れた頃にポロリと出しますので(笑)
もうしばしお待ちを……
また読みに行きますからねー☆
ポロリ、楽しみにしています。
こんばんは。わははwそりゃそーだ。
ほんま高円寺行ってみたいですわー。
そのうち実現させたいですよね。
僕の夢は、温泉旅館とかで皆で集まって、合宿ですね。
飲み会じゃなくて、真面目に書く合宿(笑)
鯨さんに師範代勤めてもらってさー。
火群さんに宴会隊長やってもらってw
クラブ活動みたいで楽しそうじゃん?( ´艸`)
でたよ。体育会系。
お。
だって懐かしいんだもん(笑)
つるさん幹事よろしく( ´艸`)
酒の、あ・や・ま・ち というのは世間では意外に割とあるようですね
まぁ、下戸の私には 一生涯 関係ねぇーよ的なシチュエーションですが…
〜逆に、今まで 関係ねぇーよ的な安泰生活の日々で良かったと思われます
何しろ、なんか有ったら、、、はっきり言って「すっごくめんどくせー!」と
同じく、昔からの金言・格言ですが…
巨乳ちゃんはバカが多い そうで…
おでぶの”巨乳ちゃん”の場合、どーなんだろうか?
〜けっこう、H系ストーリー多いですね 物書きって、どーしても、そーなるのかな?