「ングングング……プハーッ」
「あらあら、今日もいい飲みっぷりねぇ」
「やっぱり風呂上がりのビールは最高だな」
「ちゃんと冷えてた?」
「うん、ほどよく冷えてたよ。 ん?
静かだと思ったら、あやはもう寝てるのかい?」
「ええ、ちょっと今日は色々あったから、
あの子も疲れちゃったみたいね」
「色々って、何かあったのか?」
「今日の昼間なんだけど、私の知らないうちにあやったら、
一人でスーパーに買い物に行ったみたいなのよ。
そこで散々駄々をこねて、店員さんをこまらせちゃったらしいの」
「なんだそりゃ。お菓子でも買おうとしてお金が足らなかったとか?」
「そうじゃないんだけどね、とにかくその場は、
丁度居合わせた近所の○○さんの奥さんが、
あやをなだめて、一緒に連れて帰ってきてくれたのよ。
あとでもう一度、ちゃんとお礼しなきゃね」
「おいおい、もったいつけて何なんだよ。
まさか万引きとかそういう事じゃないんだろ。
いったい、何を買おうとしてたんだ」
「それよ」
彼女がしょうがないわね、といった風に私の方を指差す。
「それって?」
私は、一瞬、指差された自分の胸元に目をやる。
「あなたが美味しそうに飲んでるビールよ。
“お仕事で疲れて帰ってくるパパに買うのーっ!”
ってレジで言い張ってたらしいんだけど、
ほら、子供にお酒を売るわけにはいかないでしょ?
地べたにへたりこんで泣き叫んでるあやを見かねた○○さんが
声をかけてくれて、ビールも一緒に買ってきてくださったのよ」
「……」
手に持つグラスに、三分の一ほど残っている琥珀の液体と、
脇に置かれ、水滴を集めた金色のアルミ缶を交互に眺める。
いじらしくて、せつなくて、
どうしようもない気持ちに揺さぶられながら立ち上がる。
「さっき寝ついたところだから、行ってみたら?」
微笑みながら私を見つめる妻の目も、
なぜだか、ほんのり潤んでいるように見えた。
アヤちゃん @ A
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アヤちゃんの心意気に乾杯!
娘の為なら何でもやっちゃう!
ってなっちゃいそうですね^^
子供が欲しいなぁ☆
たまには読後感の良いものも
書いておかないと、
自分の毒にやられそうですもんね^^
僕も書いててホロっときちゃいましたよ(笑)
バカですよねぇヾ(´▽`;)
下ネタもグロもないじゃあないですか!
…何か変なものでも食べたな?
そうそう、ちょっと
拾い食いしちゃって・・・
ってコラ!(笑)
たまにはまともなのも
書いてバランスとらないとね♪