おすすめ作品

  「JP」 「糸電話」 「逆向き」 「締め切り」

  ショートショート全作品目次へ


「初めての人」



動きを止めた僕とサツキは、

ベッドの上で、寄り添うように肌を合わせ、

至近距離でお互いの瞳を見つめていた。

彼女の瞳は、思ってたより、ずっと茶色い。

付き合いだして三ヶ月目にして、

初めてそのことに気が付いた。

肌を触れ合う距離まで近付かないと、

分からないこともあるんだな。

ふと考える。

僕らはお互いのことを、

いったいどれだけ知っているのだろう。

彼女の焦げ茶色の髪をするりと撫でながら、

心の中で指折り数えてみた。

誕生日、血液型、好きなタレント、好きな食べ物。

好きなテレビ番組。好きなミュージシャン。

それに、

身長。

体重……、

いや、体重は訊いても教えてくれない。

女の子ってやつはまったく不可解だ。

そのままの体勢で、僕が彼女の上半身に覆いかぶさっていると、

淡いピンク色に頬を染めた彼女が、弱々しく口を開いた。

「なんだか恥ずかしいね」

「ほんとに初めてなの?」

「うん……、優しくしてね」

僕はしっかりと目標地点を確認し、

先っぽが反り上がったそれを、

彼女のそこにゆっくりとあてがった。

「あ、」

「大丈夫?痛かった?」

「ううん、少しだけ……、でも大丈夫」

「ゆっくり入れるから、また痛かったら言ってね」

「ありがとう。優しいね、ユウくん」

僕は少し時間をかけたものの、

ついに彼女の奥深くまで到達した。

「どう?動かしても平気?」

「うん。思ったほど痛くないかも。

こうやってくっついてると、本当に、

ユウくんの彼女になれたんだなって思うよ」

彼女は少し涙ぐんでいたかもしれない。

僕には見せないように顔を背けていたが。

「明るいから、全部見えてるよ。

でも恥ずかしがることないさ、とてもキレイだよ」

「やだ、もう!」

彼女はぺちんと僕の太腿を平手で叩いた。

僕はゆっくりと時間をかけて、

彼女の中を探索した。

「あ、そこ、気持ちいいかも……」

「このあたりかな?」

僕は彼女の反応を確かめながら、

少しずつ大胆に、それを前後に動かしてゆく。

そして、最後にはたくさん出た。

「はい。じゃあ、これで終わりね」

「ええー、もう終わりなの?」

「だって、こんなにたくさん出たんだよ?

次は僕の番でしょ?」

彼女は僕が差し出すティッシュペーパーを

受け取りながら、上体を起こした。

「ユウくん。ありがとう。

人に耳かきしてもらうのって……、気持ちいいね」











ショートショート:目次へ





この記事へのコメント
えーっと……。
面白かったです(恥)

>「うん。思ったほど痛くないかも。
これでやっと、本当に、
ユウくんの彼女になれた気がするな」

……耳かき一つでそこまで変わるもの?(笑)

柔道でもないし〜と必死に思考を巡らせましたが、
ついにオチには辿り着けませんでした。
オススメ作品入り、なるか!?
Posted by タンスにゴンザレス at 2007年10月27日 00:39
ゴンザレスさん>
あ。やっぱ突っ込まれた(笑)
そこはお代官様!
見逃してくだせぇ〜〜(ノ_<。)

(なんて言いつつ書き変えてみました。
こういうご指摘はホント参考になります。
今後もビシバシとツッコミお待ちしてます。
M気質なもんで・・・(笑))

こいつはひょっとすると、
オススメ入りするかもしれません。
書き換えるのが面倒なんですが(笑)
Posted by レイバック at 2007年10月27日 01:17
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。