僕は小学生の頃から、ひどくいじめられていた。
内容はいまさら思い出したくもないが、
それは悪夢のような毎日だった。
学年が上がるに連れエスカレートするいじめに、
対抗する術など持っていなかった僕は
ずっと自分の殻に引きこもって、
精神の均衡を保っていた。
ところがある日、とうとうその殻にひびが入った。
堤防が決壊したように、一気に泥水が流れ込んだ。
もう過去も未来も現在も。
何もかもが嫌になって、僕はひとり校舎の階段を昇った。
屋上から飛び降りて、派手に死んでやる。
それが僕が生きてきた証しになればいい。
そう思ったんだ。
でも、校舎の最上階まで昇ってみると、
金属製の扉は固く閉ざされ、厳重に鍵がかけられていた。
屋上に出ることは叶わなかった。
死ぬにも勢いが要る。
結局、僕の中に芽生えた黒い炎はいったん鎮火した。
そのまま小学校は卒業し、
中学校に入学したが、いじめはまだ続いていた。
そしてある日、またもや堤防が決壊する。
何もかもが嫌になって、僕はひとり校舎の階段を昇った。
屋上から飛び降りて、派手に死んでやる。
それが僕が生きてきた証しになればいい。
再びそう思ったんだ。
でも、校舎の最上階まで昇ってみると、
金属製の扉は固く閉ざされ、厳重に鍵がかけられていた。
屋上に出ることは、やはり叶わなかった。
僕の心を焼き尽くそうとした黒い炎は、矛先を収めた。
そのまま中学校は卒業し、
高校に入学したが、いじめはまだ続いていた。
――以下省略。
結局。
僕が言いたかったのは、
学校の校舎の屋上には上がれない。
って事。
何?
ドラマやアニメのシーンはどうなんだ?って?
あれは作り物の世界なんだよ。
僕の調べによると、屋上に上がれるのは、
「学校へ行こう」のロケが来た時だけだ。
それ以外はノーチャンスだと思ってもらっていい。
小中高大。
四回もトライした僕が言うのだから間違いない。
でもね、僕はおかげで強くなったよ。
粘り強さ。忍耐力。
それを生かして政界を目指したんだ。
僕の魂は一度、いや四度死んだようなものだ。
もう何も怖くは無かった。
と思ったのが甘かった。
国会内での新人議員に対するいじめは
想像を絶するものだった。
五度堤防が決壊した。
何もかもが嫌になって、
僕はひとり国会議事堂の階段を昇った。
屋上から飛び降りて、派手に死んでやる。
それが僕が生きてきた証しになればいい。
そう思ったんだ。
だが、
そこに屋上は無かった。
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しかしよく毎日更新できますね。
そこが凄い。
私はしばし充電期間突入です(笑)
ポチッとな。
こんばんは。しつこいですよねー(笑)
>四回もトライした僕が言うのだから間違いない。
でFinにしようかとも考えましたが。
当初考えたオチを葬るのも惜しいので、
ゴリ押しさせていただきました(笑)
意地のように更新してますが
脳ミソはボロボロです。
寝不足ですしねー。
最近は不調気味なんで
充電したいのですが。
休むのも怖いし・・・・・・
ネタがホントに切れたら
その時休養を取りますね。
ポチありがとうございます!
僕も密かに毎日押してますので☆
充電明け期待してますよ〜^^
・・・・
え???
結局下りられなかったの???
気持ち分かります
結果は明るいはず。
大丈夫大丈夫と
言い聞かせてドキドキしながら
読みましたよ。
しつこくしたから
最後のオチが生きたと思います。
屋上。今、上がれないんだよね〜
あそこから見る風景で
物思いにふけることは
もう許されないんだろうか。
これは、もはや、同じボケを繰り返す
天丼みたいなものですね(笑)
楽しかったです。
こんばんは☆
結局屋上には出れず(笑)
でも命拾いしてるから
よしとしましょう^^;
しつこかったでしょ?
でも結末が暗くは無いからいいかな(笑)
僕は彼と一緒で、屋上に上がった事
無いんですよねー。ドラマやマンガでは
定番のシーンだったから憧れてます。
いまだに^^
こんばんは^^
天然を通りこしてますよね(笑)
天丼的な笑い大好きなんですよ。
今後もしつこいネタを考えますね^^